古道や旧街道を走っていると庚申塔や庚申塚をよく見かける。
↓こんなやつ。これは鎌倉街道の、とある庚申塔。


地名やバス停の名前になっている所も多いので、なじみのあるフレーズではあると思う。
なじみのあるフレーズではあるが、何であるかはよく分からなかった。
調べてみると中々興味深いものだと知ることになる。

庚申塔は、庚申講(こうしんこう)を18回(約3年)続けた記念に建立される石碑・石塔で、
庚申講とは60日に1度の庚申の日に、帝釈天等を祀って夜通し宴会をする風習。
何を言ってるのか分からないだろうが、詳しく説明を聞いてもよく分からないんだぜ。

で、どうして庚申の日に夜通し宴会をするのかと言うと、

人間の体内にいるという三尸(さんし)の虫という虫が、
庚申の日の人間が寝ている間に、
帝釈天にその人間の悪事(嘘といった些細な事も含む)を報告しに行くのを防ぐため、

とされている。
帝釈天がその三尸の報告を基に人間の寿命を短くするのを恐れていた。
三尸の虫は庚申の日の人間が寝ている間だけしか人間の体から抜け出せないので、
その日は寝ないようにみんなで集まってワイワイするという風習が庚申講だという。

なるほど。
嘘をついた時に体に感じるあの嫌な感じは三尸の虫の仕業だったんだな、とも取れる。
嘘が常態化してこの身体感覚を失くしてしまった人にはオカルトと感じるかもしれないが、
それなりに道理にかなっている風習だったんだな、と思う。

庚申塔に昔の日本人の正直さを垣間見たような気がする。
今では自分が嘘をついていることさえ気づかない人もいるほどだ。
あまりに堂々と嘘がまかり通っているので、どれが本物か分からないってこともあるだろう。

では、どうしたら良いか。
先ずは自分が嘘をつかないことだ。
すると自分が嘘をついた時に身体に嫌な感じがするようになる。
そうなってくると、ある程度胡散臭いモノや人がわかるようになるだろう。
あとは、なるべく「本物」に触れるようにすればおkだ。

えっ?「本物」が見つからない?んー、分からないでもない。
でも、大丈夫!
星でも月でも木でも雑草でも土でも昆虫でも、自然の物は大体本物なんだから。





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