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【飯笹長威斎家直の】香取神宮参詣【お墓参り】 [その他]

佐原観光の後は香取神宮の飯篠長威斎のお墓参りに行ってきた。
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佐原で伊能忠敬先生の偉業に触れて香取神宮へ歩いて向かう。
香取神宮の一の鳥居に辿り着いて、
そこから先に見える山が香取神宮だと勝手に勘違いして歩いていくと、
道は山を左に避けるように続いていて香取神宮まで1㎞の看板を発見した時は、
愕然とした。(大袈裟!)

もう着いたと思ってたのにぃー。
伊能先生とは正反対である。1㎞くらい頑張れよ。
(一応言い訳をしておくと、
  この日は50㎞以上走ってこの地点で70㎞以上自分の足で移動していた。)

仕方なく歩みを進めると道路を挟んで山と反対側に田んぼの風景が現れる。
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おお!いいですねー。田んぼに入る水の音も心地よい♪
と気分よく進むとほどなく香取神宮の赤い二の鳥居が見えてくる。
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わーい♪やっと着いたー!
本来なら参拝を済ませてからのお食事タイムなのだが、
お腹が空きすぎていたので参道の蕎麦屋でざるそばを頂く。
うまー♪生き返る。

ということでお詣りしてこよう!
香取神宮は下総国の一宮。
日本書紀にも登場する武術の神様「経津主大神(ふつぬしのおおかみ)」を祀り、
勝運・交通・災難除けなどにご利益があるらしい。
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杜に囲まれ良い雰囲気。
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本殿では結婚式がちょうど行われていて雅楽の音色が聞こえていた。
勝負をする予定もないので平和な世の中でありますように!
と南無南無しておく。

摂社もいくつかあり、目についた所ではお詣りさせていただいた。
その中のひとつに、桜大刀自神社(さくらおおとじじんじゃ)で拝んでいる時に、
良い風が吹いてきて快く迎え入れてくれているように思え、
武蔵御嶽神社でお詣りする時と同じ感じで心地よかった。
この桜大刀自神社の御利益が縁結びだということで、
期待が膨らむ。
男の人なのか女の人なのか仕事なのか神様なのか土地なのか、
いずれにしてもどんなご縁があるのか、ちょっと楽しみである。(能天気だな!)

そんな御利益を期待してしまう雰囲気を醸し出しているのが、
境内にある御神木をはじめとする大木の数々だろう。
本殿左の三本杉↓
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裏に周っても、
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そして本殿右の御神木
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更に見上げる。
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こんなのもあった。
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次に向かうは要石。
地震を起こすという地中にいる大鯰をこの要石が抑えているという。
この日の前日にはこの辺りを震源とする震度5弱の地震があったから、
訪れるのをやめようかとも一瞬思ったのだが無事に行って帰ってこれて良かった。
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「香取、鹿島の大神、往古この地方尚ただよえる国であり
 地震が多く地中に住みつく大鯰魚を抑える為地中深く石棒を
 さし込みその頭尾をさし通した。香取は凸形、鹿島は凹形である。」
と書いてある。

柵に囲まれているが上から覗き見ることはできる。
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おお!石だ!
別の説明板に「おもいかなうかなめいし。石は意思に通じます。」
と書いてあったので、神足歩行術が体現できますように!とお願いした。
普段は特に自分のお願い事はしたことがないのだけど。

そして最後に向かったのが本日のメインイベント!
飯篠長威斎家直公のお墓参りだ。
↓この塚を上った所にお墓がある。
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標柱はかなり汚れてしまったいたけど、お墓はしっかり手入れされている感じだ。
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右の斜めに刀で上半分が切られているような石が墓石だ。
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南無南無。

塚を反対側に下りる階段がある。
そこを下りるとこの記事の冒頭の写真の石碑が置かれている。

「香取神刀流飯篠氏御霊燈」とある。

香取神道流というと「道」の字が使われるが「刀」になっているのが気になる。
確かに神刀流の方がしっくりくるような気がするな。
この石碑の横に梵字で彫られたような石碑が並んでいる。
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それぞれに榊が供えられていて、しっかりと供養されているのが窺える。

飯篠長威斎家直公は、兵法は平法と言って、
闘わずして勝つのが究極の兵法で無闇に剣術で人を殺めてはいけない、
といった考え方の持ち主だったらしい。
香取神道流目録の巻頭書には、
「兵法は平法なり、男子たる者、平法をしらずしてあるべからず」とある。
心に刻んでおきたい言葉だなと思う。

お墓参りがすんだので、あとは無事に家に帰るだけだ。
2㎞離れた香取駅へかつての表参道を歩いて向かう。
香取神宮のある山から雰囲気の良い道を下りてゆく。
田んぼを抜けて香取の駅へ。
もう少し歩けば利根川の河川敷にある旧一の鳥居も見れたのだが、
電車の時間もあったので、それは次の機会にとっておいた、
というのは強がりで電車の中ではうつらうつらしてたな。
次こそは全部走って辿り着きたい。
精進して再挑戦してやるぜ。



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撃沈後に佐原を観光 [その他]

香取神宮まで走るつもりでいたけれど、滑河駅でDNF。
その後、電車で佐原に移動して観光してきた。

佐原の駅舎が和風でとても良い雰囲気♪
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そして駅前のロータリーには伊能忠敬の銅像と説明版がある。
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金色の説明版に日本地図が透かすように描かれていて綺麗。
銅像は緯度1度を測るために北極星を毎日観測していたということから、
北極星の方向を向いていると説明されている。
バスが邪魔でちゃんとした画像を撮っていないのはちょっと残念。
撃沈後で疲れていたのもあるし…。

駅前から諏訪神社方面に行くと、もうひとつの伊能忠敬の銅像がある。
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こちらの銅像は1919年に建立されたもので、
駅前のが没後200年を記念して建てられた2018年のものらしい。
って没後200年以上経ってんだな!
何となく幕末の人ってイメージだったけど、1745年生まれなんだと。
その時代に(幕末でも凄いけど)あんな日本地図を作ってたのか!
伊能先生スゲー!

銅像を後にして佐原観光の中心の忠敬橋(ちゅうけいばし)へ向かう。
その途中の街並みも趣がある。
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10分くらい歩くと忠敬橋に着く。
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おお!これぞ佐原って感じの風景だ。
この小野川から利根川に出て江戸へとつながり、
東北諸藩の年貢米や周辺地域の物資の集積地として栄えていたらしい。
この小野川沿いに古い建物が並び観光名所になっている。
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一回りして最後に行ったのが伊能忠敬記念館。
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伊能忠敬の生まれは佐原ではなく、お隣上総の国の九十九里だったのだが、
17歳で伊能家の婿養子に入って隠居する49歳までに、
酒造業等を営んでいた家業の売り上げを3倍にもしたという。
そして驚くことに、
隠居後の50歳から天文学等を学びに江戸に出て、
55歳から測量を開始して、
1818年73歳で亡くなる2年前まで測量を行っていたという。
スゲーな。
現代なら65歳で定年退職してから勉強初めて、
80歳過ぎまで歩きまくったって感じだろうか。
俺もまだこれからだな!と思う。

そしてこの伊能忠敬記念館の展示には、
地図作成のための測量に実際に使った道具類もあり、
それがガラスケース等に入れられることもなく、
手に取れるような距離で見ることができるのが貴重なところ。
江戸や大坂の職人に作ってもらっていたということだが、
正確な測量には正確な道具がその当時存在していたことで、
伊能忠敬の偉業の陰には知られざる天才達も数多くいたんだなと感じる。

そんな伊能忠敬先生の偉業に触れてから、香取神宮へ向かう。
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その道すがらも江戸時代からの建物や明治大正時代の建築っぽい建物もあり、
佐原の街の余韻を楽しみながら歩く。

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良い雰囲気の傘屋さん。番傘が表にあったら買ってたかも。

そしてしばらく歩くと香取神宮の一の鳥居に到着!
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この鳥居の向こうに見える山が香取神宮だぜ!と思ったら、
その倍は歩かされたからね!
(この日は50㎞以上走った後だということを斟酌していただきたい。)

ということで、次の記事は香取神宮をご紹介。


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【ヨガの本】クンダリニー覚醒【読んでみた】 [その他]

ヨーガの本をAmazonでおススメされて読んでみたところ、
自分にとって非常にタイムリーで役立ちそうな本だったのでご紹介。
それが成瀬雅春著『クンダリニー覚醒』だ。


一行でまとめると
野郎共!ケツの穴を締めやがれ!
ということなのだが、
これも「基本であり奥義でもある」のではないかと感じさせてくる内容だった。

そもそもクンダリニー覚醒って何?かというと、
人体に内在する非常に大きなエネルギー

で、普段は使われることはないが、
いわゆる火事場の馬鹿力みたいに出現することはあるがコントロールがしにくい、
というエネルギーのことらしい。
それを意識的に使えるようにするのがクンダリニーヨーガというもので、
その技法の一部をこの本で紹介してくれている。

ヨガっていこうと柔軟性が必要だったり養う感じがするけど、
その技法というのは「意識」を操作することで出来るので、
できるという意味では、だれにもできるものです

ということらしい。
それが気に入った。更に
意識には「ここまで」という限界がありません。少し意識でいるようになったら、もう少し意識できるようにする。さらにもう少し意識するという具合に、意識する能力は、どこまでも広げられます。

その人の努力次第でどこまでも拡げられ、高めれれ、深められるのが「意識」です。

という所が最近自分がやらなきゃいけないけど出来ていないなー、
と思うところであったので興味深く読むことができた。

ある程度出来るようになると、もう出来てしまった気になって、
そこから深掘っていくという作業を怠ってしまうクセがある。
「着地直前の間」でも「腹圧」でも「肛門を締める」にしても。

例えば、
足指を開いて床に着け、
そこから親指と小指は床に着けたまま真ん中の3本を指を上げ、
(ここまではかろうじて出来た)
その状態から浮かした3本の指を「1本ずつ」床に着けていく、
それが出来たら「1本ずつ」横にも動かすようにする、
といったことが「意識」することによって出来るようになる。

この出来ない動きをやろうとすることは、
最初はまるで「念力」を使うようではあるのだが、
意識し続けることによって「自分で」意識的に動かせるようになる、
ということは理解できた。

万事がこうなのだ!と思った。

意識し続ければある程度のことは出来るようになれる、という実感が得られた。
諦めないでしつこく続けるというのは長距離走を通して、
培ってきたじゃないか。
今までの自分の常識に負けないでこの本を購入して良かった!

ということで、クンダリニーヨガでは何を意識すれば良いのかというと、
冒頭にもどって「肛門を締める」ということが大事らしい。
これはランニングをしてても感じることなので、深掘っていけそうだ。

この本によると「とりあえず」百万回は締めなさいとのこと。
お、おう…。 とも思うが、10回×10セットで100回。
これはすぐに出来そうだ。
この100回を100セットで1万回。さらにこれを100回で百万回だ!
何だかんだで100㎞も走れたんだから、肛門締めも出来るだろう。

ということでお尻の穴を締めることから、とりあえず始めてみることにした。
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本の帯のように能力が100倍欲しい!
というわけではなく、
いざという時に馬鹿力は出せるようにしておきたいと思う。

追記
効果あり!と見た。
少しずつ取り組んでみたいと思う。


クンダリニー覚醒 〜すべての人に宿る 強大な精神パワー〜

クンダリニー覚醒 〜すべての人に宿る 強大な精神パワー〜

  • 作者: 成瀬雅春
  • 出版社/メーカー: BABジャパン
  • 発売日: 2022/09/26
  • メディア: 単行本


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【映るとも】天狗芸術論・猫の妙術【月も思わず】 [その他]

『新釈 猫の妙術』が面白かったので原文を読んでみたくなり、
『天狗芸術論・猫の妙術』を入手して読んでみた。
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「猫の妙術」を目的として購入したのだが、「天狗芸術論」が更に深堀りした感じで面白い。
「天狗芸術論」を読ますために「猫の妙術」が書かれたんじゃないか?と思わせる内容だった。

「天狗芸術論」の芸術とは武芸つまりは剣術のことをいう。
行き詰まりを感じる剣術者が天狗に剣術の教えを乞うといった内容のお話だ。

と、ここまで書いて2か月近く経ってしまった。
読めば読むほど理解が進むのだが、そのたびに言葉にするのが難しくなってしまう。
どう紹介して良いのやら分からなくなってしまったのだが、
具体的に「気」について書かれてる部分があって、
それを続けていたら身体的にも変化があったので、それを紹介しよう。

先づあふのけに寝て肩を落し、胸と肩とを左右へ開き、手足をこころのままに伸べ、手を臍の辺り虚欠の所に置き、悠々として万慮を忘れ、とやかくと心を用ふることなく、気の滞りを解き、気を引さげ、指の先までも気の往きわたるやうに気を総身に充たしめ、禅家の数息観のごとく呼吸の息を数へ居るに、初めの内は呼吸あらきものなり。漸々に呼吸平らかになる時、気を活して天地に充つるがごとくすべし。息をつめ気を張るにはあらず、気を内に充たしめて活するなり。

おお!これは『日本の弓術』での丹田呼吸法を別角度で具体的にしてくれてるじゃないか!
「胸と肩とを左右へ開き」って所が『日本の弓術』で述べられてなかったな。
これを続けていると気が活してくるぜ!を教えてくれている。
かくの如くすること五七日或は十日二十日のうちに修して、みづから快きことを覚ゆべし。快き時は猶々此術を行ふべし。気収まりたらば気を活すべし。惰気にひかるべからず。気総身にみつるが如くわづかに心を活すれば、気活するものなり。

んで、ワクタクシの場合は二十日どころが2カ月ほどかかってしまったのだが、
身体に具体的に変化が現れてきてくれた。

この猫背の頂点の詰まり(具体的には記事『胸を出して走る』参照)は、
解消しつつあると思っていたけど、これで完全に胸部の力みが取れればいいなと思う。

「天狗芸術論」では「気」を修してというのを繰り返し繰り返し述べている。
「事(わざ)は気をもって修し、気を心を乗せて動くものだから無心でなくてはならない」
というようなことを表現を変えて繰り返し繰り返し教えてくれる。
しかし、
事(わざ)は習熟にあらざれば気こつて形自在ならず。

と事(わざ)の習熟がなければ気は滞るものだ、とも言っているので、
鶏が先か卵が先か、みたいな話になってきて、
分かったような分からないような感じになってしまう。
この辺は頭で考えるのではなく「体得」すれば自然と納得できるものなのだろうと思う。
今の芸者、心体不動の応用無礙自在なる所をしらず。意識の巧を用ひて末の事に精神を費やし、是を以て自ら得たりと思へり。

江戸の中期でも、このような言われようなのだから、現代では更に遠い世界なのかもしれない。
でもまあ知ってしまったからには目指さずにはいられないよね。
敵に向つて生を忘れ、死をわすれ、敵をわすれ、我を忘れて、念の動ぜず、意を作さず、無心にして自然の感に任するときは、変化自在にして応用無礙なり。

この無心とか無我の境地が今でいうフロー状態の一種であると思われる。
(フローについては記事『【ちょっとフローに】超人の秘密その1【入ってくる】』参照)
それこそ自在にフローに入れるのが条件となりそうなので、
道は遥か遠い。

だが、とりあえずは「気」の修し方は教えてくれているので、
それを手がかりにどうにか無心・無我に近づけるように精進していきたい。

また無心に関して短歌を用いてヒントをくれているので最後に紹介したい。
うつるとも月もおもはずうつすとも水もおもはぬ広沢の池

此御歌の心にて、無心自然の応用を悟るべし。又一輪の明月天にかかつて、万川各一月を具ふるがごとし。光を分けて水にあたふるにはあらず。水なければ影なし。亦水を得てはじめて月に影あるにあらず。万川にうつる時も一水に移らざるときも、月において加損なし。又水の大小をえらぶことなし。是を以て心体の妙用を悟るべし。


『猫の妙術』を読んで面白いと思った人には是非是非おススメの本だと思う。

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【本当の】新釈 猫の妙術【道理】 [その他]

『4月まとめ』でも触れた『猫の妙術』が面白かったので紹介したい。

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どういった本かというと
鼠捕りの名人である古猫が他の猫と一人の剣術家に教えを説く
というもの。

コミカルな感じでとても読みやすいのだが、その内容はとてつもなく深い。
宮本武蔵の『五輪書』との共通点もあって、よりその理解を進めてくれる。
この本でアハ体験をした人も多いのではなかろうか、と思う。

時代は江戸中期。
ある流派で免許皆伝まで許されたものの何か物足りなさを感じている、
猫と話せる剣術家、というのが主人公の勝軒という男。
この勝軒の家に猫ほどの大きさのネズミが現れ暴れまわる。
家猫では歯が立たないので、
腕に覚えあり!という猫を次々を連れてくるも皆惨敗。
最後に連れてきた、庭から縁側に上がるのも覚束ないような古猫が、
見事その大ねずみを仕留めてしまう。
というのが第一章。

第二章では負けた猫たちの敗因をそれぞれ古猫に教えてもらい、
第三章では剣術家の勝軒が古猫に教えを乞う、
という3章と訳者さんの解説(これも面白い!)という構成の本になっている。

腕に覚えあり!という猫たちは、それぞれ自信満々にネズミに挑むのだが、
その自信がフリとなっているのが現代のお笑いの原点を見てるようで興味深い。
第二章では、古猫がそれぞれの猫の敗因を語り、
各々の猫がどうやってネズミを捕るのかを聞き出すのに、
「それは立派じゃの」とか
「なるほど、それじゃ、鼠のほうもたまらんだろうな」とか
「たいしたもんじゃのう」とか
負けた猫をたちを調子に乗らせて色々と語らせる場面も面白い。
そして「しかし、おぬしも負けたそうじゃな」とくる。

そんなコミカルな雰囲気から敗因を語り出すと説得力があって引き込まれてしまう。
「道理」、「浩然の気」、不自然な「念」と道理をもたらす「感」、
が語られ、それらが一々面白く興味深い。
要は「本当の道理」を得られるように鍛錬しないさい、ということだと思う。

第三章では剣術家の勝軒が古猫に奥義を尋ねるが、結局奥義などないと言われる。
これは第二章で、
「単純、簡潔な技の中にこそ、無限の変化を可能とする道理が含まれている」
と黒猫に説いたことにもつながる。

「道理」を得るのは難しいが、
「誰の内にも必ず道理はあるからな」と言ってくれている古猫に優しさを感じる。
結局「道理」とは言葉では言い表せられないものなので経験から得るしかない、
というようなことが語られていて「五輪書」の「空の巻」と重なる。

最後に訳者の方の解説があり、これもまた面白い!
現代の視点で例えてくれているので分かりやすい。
理解が深まるので、また最初から読みたくなってしまう。
というわけで、しばらくはループして何回も読んでしまいそう。

「五輪書」が世間に知られるのが明治時代に入ってからなので、
「猫の妙術」の著者が「五輪書」を参考にしたとは思えない。
しかし共通点が多くそれぞれがそれぞれを補完しあうような不思議な感じ。
「五輪書」を読んで面白いと思った人には、是非是非お勧めの一冊。



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冬の踵のひび割れ対策にひまし油が効いた [その他]

ワラーチで走っていると冬に悩まれていたのが踵のひび割れ。
これが地味に痛い。

その対策として白色ワセリンを塗っていたのだが、
あまり効き目は感じられず、
走っていると土埃を吸着してしまい足が汚れやすいという状況だった。

なので今シーズンはもうワセリンはやめようと思っていたところに思いついたのが、
ひまし油だ。↓コレ。
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元々、髭剃り後のカミソリ負けの軽減に使っていたもの。
たま~に疲れ目に点眼したりもしていた(自己責任でね)。
このどちらにも良く効いていたが、
まさかねーと思いながら踵に塗ってみた。

単なる思い付きで試してみたわけだが、これが効く効く。
今シーズン初めに1度、踵のひび割れが出た後、
ワセリンに見切りをつけてひまし油を塗るようになってから、
まったくひび割れをしなくなった!

いえい!

風呂上りとか足を洗った後の水分が皮膚に残った状態で塗ると、
伸びが良くあまりベトつかずに皮膚に浸透してくれる。
塗った後の皮膚はさらさらしていて、ワラーチで走っても土埃を拾うこともない。

白色ワセリンだと効果も分からない上に汚れやすく洗う時も一苦労する。
それに比べると、ひび割れしない上に扱いやすく洗うのも簡単。
良いことしかない、というのが正直な感想。
2月の中旬になってもひび割れは一切ない。
もう大丈夫!だろうと思われる♪

東急ハンズで500ml入りの瓶で税抜き1600円で購入。
プッシュ式のボトルに入れ替えて使っている。
1瓶あれば1シーズンは余裕でもつと思うのでコスパも良いと思う。


もし、冬の踵にひび割れに困っているなら、一度試してみて欲しい。



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骨盤起こしを始めました [その他]

骨盤起こしを始めた、といっても去年の9月から初めて4か月ほど経つ。
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この本自体はこの時からさらに1年くらい前に購入したもの。
骨盤おこしで骨盤立位が出来るようになれば、
自然な前傾姿勢で重力を利用したラクに速く走れるのでないか、
という予感があって始めてみた。

この本を買った時はヨガを始めたばかりだったこともあり、
あちこち手を付けるのは良くないと思って保留にしていた。
ヨガに似たようなポーズもあり、
それを取り組むことによって骨盤起こしにつながるだろうという目算。

1年もヨガを継続したこともあって、それなりに出来るだろうと思ってたら、
骨盤立位で座ることもできませんでしたよ。

そして、この骨盤起こしを先延ばしにした理由を思い出した。
・足を外旋させなければいけないのに、あまり出来なかった。
・腹圧をかけるのが前提なのに、よくわからなかった。
・足首を屈曲させなければいけないのに、骨盤起こしの体制でそれが出来なかった。
等々、前提となる動きや体勢がとれなかったんだった。

この1年で解決できたのは、腹圧はどうにかかけられるようになったということだけ。
それでもヨガの成果から一応足を90度くらいに開いて座ることはできるようになってた。
1年前は骨盤が後傾したままか、後ろに倒れるしかなかったから一応は成長していたらしい。

そうしてコツコツ1日1~2回3分ずつくらい取り組んだ結果、
やっとちゃんと座れるようになったような気がしている。
って、座れてなかったんかい!しかも気がしてるって…。

そう、ちゃんとは座れていなかったようだ。
もう少し続けてみれば、今の体勢もちゃんと座れていないと気付くかもしれない。
それほど、自分にとって苦手な動きというか体勢ではある。

この骨盤起こしの体勢が、
ランニングで一番自分に足りていない所だという気がしていて、
地味ぃ~にコツコツとヒーヒー言いながら続けている次第であります。
とにかく足を外旋させるのが苦手。
走ってて内股気味になるのも、これが原因なんだろうなと思う。

骨盤おこしを始めてから、着地の際に足が内側に着くと気づけるようにはなってきた。
少しずつではあるけど、効果は出てきていると実感している。
本の表紙のように股割りができるようになるまでには、
1年かかるか3年かかるのかは分からないけれど、粘り強く続けてみたい。


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フォームローラー導入したよ [その他]

月間400㎞を目標に走っていたら疲労が抜けづらい状況になってきたので、
ファームローラーを導入してみた。
コレ↓
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ダイソー製500円(+税50円)也。
ネットで送料込みで2000円とかのと同等じゃないかなー、という期待を込めて買ってみた。
本当はストレッチポールというものの方が良いらしいのだが、
今回購入したものより若干長めで置き場所に困りそうということで、
お試しでダイソー製のやっすいコチラの商品を買ってみた次第。

一番ほぐしたかったのが右足の腸脛靭帯の辺り。
早速フォームローラーに乗っかってグリグリしてみると、キク―!
やっぱり結構張ってたみたい。痛気持ちいいより痛い寄り。
自分で揉むくらいじゃわからないもんだね。

そして自覚症状のない左の腸脛靭帯辺りもグリグリしてみる。
こっちは正真正銘の痛気持ちい~♪
ということは多少ダメージが残ってるということなのか?

ということは、他にも自覚症状がないけどダメージが残っている所があるかも、
と、色んな所をグリグリしてみると、
全然ノーマークだった膝裏に超絶悶絶point を発見!
しかも両足共に痛い。

これはイカン!重点的にケアしなければ!

としつこくグリグリし続けた結果、翌日に揉み返しが出て筋肉痛みたくなったよ…。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ですな。
幸い2~3日で張りはとれたので大事には至らなかったらしい。ホッとした。
やり過ぎは何事も良くないね。

あと猫背の頂点の所をグリグリすると何かいい感じ。
フォームローラーというと筋膜リリースのためとか言われてるけど、
この場合、骨と筋肉との過度な密着を剥がしてくれるような気がする。

このフォームローラー正直言うと最初の印象は硬すぎるだろ…、失敗したかな?
と思ったけど、使ってみると腸脛靭帯はしっかりほぐれるし、
膝裏の疲れのとか背骨のほぐしとか意外な発見があって買って良かった♪

でも、月間400㎞走ってケアの要らない状態になるのが理想だけど、
しばらくはこのフォームローラーのお世話になるんだろうと思う。
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後藤さんのサボテンとおはぎ [その他]

今年も後藤さんにもらったサボテンが花をさかせてくれた。
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後藤さんというのは、すでに亡くなって数年になるがご近所のおばあさんだ。
後藤さんは近所の何軒かの家にサボテンを配っていたのだが、
うちのサボテンだけ花が咲かないので気をもんでいた。
せっかく「綺麗なお花が咲くから」と上げたのに、
一向に花が咲かないので気まずかったのかもしれない。

この後藤さん、味にうるさく気に入った物しか食べず、
自分で採ってきた山菜をくれたり、美味しい煮物をくれたりしてくれていた。
そのお返しにと、おはぎを作って上げたところ気に入ってくれた。
「あまりに美味しいから、ペロッと2つ食べちゃったわよ」と褒めてくれる。
お世辞とかは言わない人だから
(プリンを作って上げた時は美味しいともマズいとも言われなかったw)、
こういう風に言ってくれたのはとても嬉しく、
おはぎを作る度に後藤さんにおすそ分けするのが習慣になっていた。
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残念ながら後藤さんの生前にサボテンの花が咲くことはなかったけれど、
ある年に突然一気に5輪の花が咲いて、それから毎年花を咲かせてくれるようになった。
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その度に後藤さんが会いに来てくれているような気がして、
サボテンの花が咲くとおはぎを作って後藤さんを偲ぶというのが習慣になり、
我が家ではお彼岸よりもサボテンの花が咲くころがおはぎの季節となった。
後藤さんのサボテンの花は1日しか咲かない。
その潔さが後藤さんっぽいような気もする。

今年は最初の花が1輪咲いて、さらに花の芽が5つほど出てきている。
1輪ずつ咲けば何回か楽しめるし、一気に咲けば咲いたで豪華絢爛だ。
そろそろおはぎを作って今年も後藤さんを偲ぶことにしよう。


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庚申塔に昔の日本人の正直さを垣間見た [その他]

古道や旧街道を走っていると庚申塔や庚申塚をよく見かける。
↓こんなやつ。これは鎌倉街道の、とある庚申塔。
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地名やバス停の名前になっている所も多いので、なじみのあるフレーズではあると思う。
なじみのあるフレーズではあるが、何であるかはよく分からなかった。
調べてみると中々興味深いものだと知ることになる。

庚申塔は、庚申講(こうしんこう)を18回(約3年)続けた記念に建立される石碑・石塔で、
庚申講とは60日に1度の庚申の日に、帝釈天等を祀って夜通し宴会をする風習。
何を言ってるのか分からないだろうが、詳しく説明を聞いてもよく分からないんだぜ。

で、どうして庚申の日に夜通し宴会をするのかと言うと、

人間の体内にいるという三尸(さんし)の虫という虫が、
庚申の日の人間が寝ている間に、
帝釈天にその人間の悪事(嘘といった些細な事も含む)を報告しに行くのを防ぐため、

とされている。
帝釈天がその三尸の報告を基に人間の寿命を短くするのを恐れていた。
三尸の虫は庚申の日の人間が寝ている間だけしか人間の体から抜け出せないので、
その日は寝ないようにみんなで集まってワイワイするという風習が庚申講だという。

なるほど。
嘘をついた時に体に感じるあの嫌な感じは三尸の虫の仕業だったんだな、とも取れる。
嘘が常態化してこの身体感覚を失くしてしまった人にはオカルトと感じるかもしれないが、
それなりに道理にかなっている風習だったんだな、と思う。

庚申塔に昔の日本人の正直さを垣間見たような気がする。
今では自分が嘘をついていることさえ気づかない人もいるほどだ。
あまりに堂々と嘘がまかり通っているので、どれが本物か分からないってこともあるだろう。

では、どうしたら良いか。
先ずは自分が嘘をつかないことだ。
すると自分が嘘をついた時に身体に嫌な感じがするようになる。
そうなってくると、ある程度胡散臭いモノや人がわかるようになるだろう。
あとは、なるべく「本物」に触れるようにすればおkだ。

えっ?「本物」が見つからない?んー、分からないでもない。
でも、大丈夫!
星でも月でも木でも雑草でも土でも昆虫でも、自然の物は大体本物なんだから。

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